〇6月号はこちらから(女子部・水落主将へのインタビューです)

 

皆様、こんにちは。
気付けば梅雨は明けてしまい、うだるような暑さが続いていますね!
今日の最高気温は35℃にも達したようです…。皆様、夏バテ、熱中症にはぜひともお気を付けください。

大学の方はといいますと、テスト期間も終わりまして、学生にとっては待ち望んだ夏休みが始まりました。
毎年のことですが、教員免許の更新講習のシーズンでもあります。(学食で昔の先生とバッタリ、なんてことも何度か経験しました笑)
久しぶりに学芸大のキャンパスにお越しくださる先輩方、是非北門テニスコートまでお越しください。

 

さて、今月号の中心の話題ですが、7月はテニス部にとっても大きな出来事が重なっていたかと思います。

・国公立大会の決勝(男子優勝、女子準優勝)
・オープンキャンパスに伴う、学校公開(大盛況だったようです。)
・前期総会

今月号は、前期総会の様子を、(はじめての)OB目線から、お越しいただけなかった皆様にお伝えしていきます。
結論から言えば、僕が体験した中でも、最も多くの先輩方にお越しいただけた総会でした!
ただし、午前中の総会にいらっしゃった方は、その半分ほどでしょうか。午後だけでも、スケジュールを合わせて来ていただいた先輩方、ありがとうございました。
資料などはお手元に届いているかと思いますが、午前中の総会において、どのような報告があったか等、紹介していただければと思います。

 

 

~OBさん方のお話~

今年度の前期総会は、顧問の小川先生は都合によりご欠席でした。
ご挨拶をいただいたのは、OB会長の鈴木さん、OBを代表して鎌田さん、OGを代表して才木さんです。

鈴木さんからは、現役へのエールと、OB・OGが部活に関する情報を必要としているときは、
Webサイトや現役との連絡を取ることなどを通して、歩み寄っていく姿勢を持つべきとのお話がありました。
現役は、Webサイト・Facebookなどを通じて、OB・OGの方々に向けて、さまざまな情報を発信しています。OB・OGの方々も是非、自ら情報を求める姿勢を持ってほしい、とのことでした。私自身といたしましても、これらのツールが、より双方向的なものとして機能していくことを願って、こうした記事を書いております!
また、現役・卒業生を問わず、ハラスメントに気を付けることについてもお話がありました。
部活として活動する以上、上下関係は必要なものです。が、度を越した権力行使にならないように配慮が必要だ、との旨であったかと記憶しております。

いずれも、テニス部を経て、社会で活躍していらっしゃる先輩のお話ということで、学生である現役にはまだ実感が足りていない部分についてのお話でした。こうしたお話を頂けるのも、総会の一つの魅力ではないでしょうか。

 

また、現在も様々な試合などに出て活躍している、鎌田さんや才木さんのお話は、テニスについての深いお考えが伝わってくるお話でした。
総会などのOB行事では、毎回お一方ずつ、お話の機会を設け、現役へのお話を頂いています。その度の年長者からお話を頂くことが多いのですが、今回OBとして参加しても、改めてテニスへの考え方と、その後の人生との深い関わりを感じました。

 

~男子部、今期活動方針および活動報告~

現役側の発信として最も重要なのは、主将からの活動方針の提示、活動の報告です。
男子部は、4年生・中山主将による報告がなされました。
さすが主将と言うべきか、示すべき点を明確にしながら、理路整然とした報告を行ってくれました。

活動の成果として、
①ペナルティを課しながら、サーブを連続で入れる練習に継続して取り組んできたことで、弱気なダブルフォルトは見られなくなった。
②振り回し練習を増やすことで、切り返しの速度が向上、守備範囲が拡大した。
③多くの練習にペナルティを課すことで、練習と試合の差を埋めることができた。
→負けた試合でも、実力を出したうえでの負けであったため、得られるものが多かった。

まとめとして、
個人戦での結果などを踏まえても、チーム全体の層の厚さが増した。
ことを報告していました。

また、今後の方針として、
①左右の動きには強くなったが、前後の動きが弱い。
長いラリーの後のチャンスを逃さず決めることを意識しながら、チャンスボール練習に徹底的に取り組む。
②スマッシュの強化
→「ロブが上がったらそのポイントは勝ち」を目指す

の二点を方針として示しました。

最後は、中山主将らしく、「今だからこそ、昨年降格した悔しさを噛み締めながら練習し、リーグで絶対に昇格することを誓います」と、強い語気で報告は締めくくられました。

 

今年度は、ブロック予選からの試合ということもあり、例年以上に夏練期間は短くなってしまいます。
今の自分達に足りないものとして見出したものを、徹底的に練習してほしいと思います。また、夏休みということですので、普段はお越しになれない先輩方も、是非ご指導にお越しくださいますよう、重ねてお願い申し上げます。

 

~女子部、今期活動方針および活動報告~

女子部は、4年生・水落主将からの報告がなされました。
現在女子部は、7名という少ない人数ながら日々の活動に熱心に取り組んでいます。
しかし、絶えず怪我人が出ていることも事実で、今期は特にフィジカル強化を中心に取り組んできました。

①フットワークの強化メニューを継続的に行った。
→競った試合でしっかりと勝ちきるなど、向上が見られた。
②試合後の反省で、ビデオやノートなどを活用することで、戦術面の向上を図った。

試合結果などを踏まえると、現状としては、他大学に対してチームの中間層にまだ課題があるとのことでした。

チームの人数は少なく、逆境ムードと言ってもよいかと思います。しかし、各自が自らの役割について深く考え、部活が活気づいてきた、との主将の自負がにじみ出た報告でした。
今後の練習方針としては、
1球の重みをしっかりと感じ、戦い方を考えながらプレーをする
ことを目標に掲げています。

①徹底的な基礎の定着、チームの底上げ
②男子部や他大学との試合で、実戦経験を積み上げていくこと
③筋力・瞬発力を鍛えるための、トレーニングを継続していくこと

の3点が、その具体的な方針でした。

部員一人一人をしっかりと把握し、その個性を活かしてチームを運営している様子が、報告から伝わってきました。
現役のよくまとまったチームに加えて、卒業生のチームの力も加わって、リーグでよい結果を出せることを願っています。

 

 

~表彰、会計報告~

オール学芸、国公立大会の表彰を行いました。

また、会計報告は、通信費・現役の活動費についての報告です。
会計・内務を務めている現役が、細心の注意を払いながらきっちりと報告してくれました。
ただし、先輩方からのいくつかの指摘も受けていました。内容としては、部費というものに対する根本的な認識が不足していたかと思います。
何より、金銭の問題は、組織の運営にあたっては非常に重要なことです。社会人の前で、それらを報告するということの意味を、考えながら運営してもらいたいですね。

それは、学生のうちにはなかなか積むことの出来ない経験であるとも思います。

 

~新入部員紹介~

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総会中ということもあって、ここまで文字ばかりの方向となりまして申し訳ありませんでした!(まだまだ緊張しながら参加しておりました)

今年度の会場は、第一むさしのホール(いわゆる「大生」)でした。
毎年恒例の、新入生による自己紹介が行われました。

所属、名前、出身、今期の抱負。初々しい一年生たちが、やや緊張した面持ちで、溌剌とした挨拶を行っていました。

ここで、「リーグで勝つ」「基礎を固める」「一つでも多く勝つ」「経験を積む」といった抱負を口にする一年生たち。
総会後の反省でも現役にお話ししましたが、「今期」活動報告であることを、重要なものとして捉えてほしいと考えています。
というのも、目標は、期限がなくしては立てられません。「いつまでに?」ということは、何かを成し遂げたい人間には、不可欠な要素でしょう。

気付けば、今の4年生の「今期」は「大学生としての最後の選手期間」でもあります。まだまだ時間がある学年だからこそ、「いつまでに」「どのくらい」達成したいのか、自分にも他人にもわかる形で。
具体的に目標を立てられるとよいかと感じました。

 

 

以上、前期総会、午前の部の報告になります!

午後の部は、現役が沢山の写真や試合結果などをアップしてくださっているので、割愛させていただきます。

 

…本音を申し上げれば現役の声をもう少しお届けできればよかったのですが。申し訳ありませんが、今月号の内容は以上となります。
報告めいた記事になってしまいましたので、最後は現役への私信めいた文章で締めたいと思います。

 

 

今、日本で最も有名な狂言師に、野村萬斎という人物がいます。(僕は一応、古典文学の研究をしておりますので)

彼は、幼少期から当たり前に狂言の稽古をさせられます。それは、非常に厳しいもの(本人曰く「否定の連続」)で、とてつもない苦痛であったそうです。
自分で工夫するということはなく、ただ正解を与えられ、誤りを正され続ける。そうして、狂言の〈型〉は培われていきます。

しかし、野村さんは、狂言以外の世界を見た後に、自分が苦労して体得した狂言の〈型〉の凄さを思い知った。そこから、狂言をもっと世界に広めるべく、今に至るまで活動しているとのこと。

〈型〉と言えば、凝り固まった、不動でゆるぎない一つの約束のようなもの、と解して問題はないでしょう。
しかし、その〈型〉があるからこそ、個性があるのだそうです。逆に言えば、〈型〉の無い個性など、はき違えた個性でしかない、と。
先祖代々伝わってきた〈型〉を、何年、何十年もかけて体得して初めて、狂言師としての個性を見出すことが出来るそうです。

 

硬式庭球部という組織に当てはめるならば、この〈型〉とは〈伝統〉に他ならないのではないでしょうか。
〈伝統〉とは常に更新されながら、変わり行くものでもあります。しかし、先輩方から受け継いだ方法やしきたりは、必ず力を持つものとして、部活に残り続けているのではないかと思います。
先輩の代わりに働く。コートに入る時は挨拶する。円陣を組んでエールをする。コートサーフェスが変わるように、ローラーがけは無くなってしまいますが、でも、下級生が朝早く来て準備をする、ということは残り続けている。
こうした〈伝統〉の先に今のチームがあり、今の自分がいる。そうしたことを、現役は「力である」、と感じて欲しいのです。
〈伝統〉と、その代の個性を持っていた先輩方は、必ずや今のチームの個性を見抜き、位置付けてくれるはず。
〈伝統〉を力にできるような、チームであり、リーグになってほしいと、OBになって改めて、思っています。

 

OB1年目
安松拓真